シューカツ

タイトルにシューカツって書きましたが、
私がシューカツ、すなわち就職活動するわけじゃなくてね、
いや、ある意味してるっちゃしてますけど、
いい条件のところがあったらいつでもOKですけどね、
それは今回の趣旨ではなくてね。


最近ネット上で接するのは大学生の方もけっこういるんですけれども、
えっと「なんで学生???」って不思議に思われるかもしれませんが、
そのへんは遊びの話なんでおいといて、というか、
まあイメージ的にはネトゲで一緒に遊んでるみたいなのを想像していただければいいですかね、
それでね、学生さんとおしゃべりしてると、シューカツがどうこうっていう話になることがけっこうあります。


いつごろなんですかね、「シューカツ」と略すのが一般的になったのは。
私が就職活動してたころは、ふつうに就職活動と呼んでいました。
と、断言したいところなのですが、それはちょっと違うようで。


もう今となってはセピア色の記憶ですけれども、
新卒入社の同期に、なかなか個性的なTちゃんという子がいました。
彼女は日々ランチ仲間に壮絶な遠距離恋愛の話をよくしていて、
たいへんおもしろく聞いていたわけですが、私たちが、
「そんな遠いとこの人とどうやって知りあったん?」
と質問したところ、
「シューカツのときにたまたまセミナーで一緒になって知りあった」
と言ったのでした。


私はそのとき初めて「シューカツ」という言葉を聞きました。
意味はすぐにとれたものの、その響きの新鮮さには、いろいろおもうところがありました。


Tちゃんの出身の○○大はマンモス私大だし、
きっと就職活動のときも情報があふれていて、
他大学のひとたちとも交流して情報交換したりしながら、
面接本とか読んだり、何十社も受けたりしたんだろうなー、って感じで、
それが「シューカツ」という言葉に集約されている気がしました。


私は就職活動に関しては、なぜかかなり楽観的に構えていたほうで、
ぜんぜん情報収集に力を入れなかったわけですが(そのスタンスは結果的にはけっこうよかったと思ってます)、
私みたいなのは「シューカツ」ではないような気がするんですよね。
どこそこで撮った写真がよいとか、あそこはリクルーターがどうこうとか、
そういう噂話も含めた一連のエッセンスが「シューカツ」という言葉にはパッケージングされてる感じがしました。
うまく言葉では言えないんだけど。やっぱ伝わらないかなぁ。


とにかく、Tちゃんとはまったく違う就職活動を経てるけど、
結局は一緒にここで昼ごはん食べてるんかぁー、みたいな、
そんなことを感じたような気がします。
Tちゃんはその後、遠距離恋愛とは程遠い社内結婚をしたとおもいますが、元気だろうか。


「シューカツ」ときくたびに、なんとなくそのときのことを思い出すのです。